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学習管理システムとID管理システムの連携を実現するMoodleプラグインの提供を開始

大学等の組織における評点情報を活用したITガバナンス強化を支援

 

株式会社GRCS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐々木 慈和、以下 当社)は、学習管理システム(以下、LMS)であるMoodle(※1)における学習コンテンツの受講結果をID管理システムに反映させるための拡張プラグイン「シンプラR」(以下、本製品)をこだまリサーチ株式会社(本社:札幌市北区、代表取締役:吉澤 慶記、以下 こだまリサーチ)と共同で開発し2月18日より提供を開始します。本製品を利用することによりシステムの利用を許諾する前提としてLMSによる学習を必須化することが可能となり、大学などの組織内におけるITガバナンスの強化及びコンプライアンスの維持を支援します。



シンプラR

シンプラRとCSV出力、ID管理システムとの構成イメージ



近年セキュリティ事故は後を絶ちませんが、インシデントの発生要因の一つとして人的ミスが多くの割合を占めることも明らかになっていることから、多くの組織において情報リテラシー教育が推進されています。しかしながら教育の受講促進の効果は限定的で、より積極的な受講の訴求に課題があることは、企業に限らずICTの活用が広がる大学や研究機関等でも同様です。


このような背景から、大学等において授業で活用が進むMoodleにて保持される教材の受講結果となる評点情報を、エクスジェン・ネットワークス株式会社のID管理システム「LDAP Manager」に送信する拡張プラグインを、文教向けのシステム開発を手掛けるこだまリサーチと共同で開発しました。本製品によって、LMSに記録される学習記録を基にしてユーザー毎のシステムの利用範囲や権限を制御するための情報としてID管理システム(LDAP Manager)に対しシームレスに連携いたします。


具体的には、Moodle内部のデータベースに保管される受講結果に対して条件設定を行い、条件に適った情報だけをユーザーIDとともにID管理システムにREST-APIを通じて連携します。ID管理システム以外のシステムへの応用も可能となるようCSV形式によるファイル出力にも対応しました。
情報リテラシー学習コンテンツについては、それぞれの組織におけるMoodle対応コンテンツを利用することになりますが、Moodleに備わっているLTI(※2)コンシューマ機能を利用して、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所で稼働が予定されている「学認LMS」上のコンテンツ「倫倫姫と学ぼう!情報倫理」の利用も可能です。

 

シンプラR_2
組織のLMSからLTIを通じた外部コンテンツの利用



今後は、本製品を「学習を伴ってシステムの利用を支援するツール」として位置づけ、ID管理システムにとどまらず様々なシステムに対して学習結果を配布できる仕組みの構築を目指し、大学等の組織内におけるICT活用推進に伴うITガバナンスの強化を支援していまいります。


この度の発表に関しまして、エクスジェン・ネットワークス様から以下のコメントをいただいております。


エクスジェン・ネットワークス株式会社 営業 : 脇浜 亮資様

エクスジェン・ネットワークスはこの度のMoodleプラグイン「シンプラR」のご提供開始を心より歓迎致します。
LDAP Managerは国内約680法人様でご利用頂いているID情報統合管理ツールであり、2002年のリリース以来、お客様が本当に必要な機能に的を絞り、バージョンアップによる機能強化を実施して参りました。
この度の「シンプラR」との連携によって、学習管理システムとのデータ連携がシームレスに実現出来、利用される皆様の利便性の向上に寄与出来る事を大変嬉しく思っております。


「学認LMS」環境については、国立情報学研究所古川先生、「倫倫姫と学ぼう!情報倫理」については、法政大学上田先生からの下記ご説明も併せてご参照ください。


<国立情報学研究所 情報社会相関研究系 助教 : 古川雅子様>

「学認LMS」は、これまでの学認連携Moodleからの機能向上を目的として機能提供を行うもので、内包されている「学認LMS」側のLTI機能は、オリジナルのLTIでは実現できていない安全性に配慮したものとなっています。様々な利用のされ方を想定して開発したものですので、「学認LMS」の発展的な利用の一歩になれば幸いと考えます。


<法政大学  情報メディア教育研究センター 教授 : 上田 浩様>

「倫倫姫と学ぼう!情報倫理」は、2009年の運用開始から改善を続け、20,000名、100大学以上から利用されるオンラインコースに成長しました。シンプラR、学認LMSとの連携により、さらにユーザーが増えることが予想され、今後のコンテンツ開発を責任を持って進めて行かなければならないと感じております。

 



※1 Moodle:オープンソースの学習管理システム。商標「Moodle」は「Moodle」の創業者兼開発責任者であるマーティン・ドゥギアマスが所有しています。
※2 LTI:Learning Tools Interoperability IMSグローバルラーニングコンソーシアムが開発したLMSと学習ツールを連携させる標準規格

 

 

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GRCSによるブログ記事です。