PRODUCTS
CONSULTING
この度の台風19号により被災された皆さまにお悔やみとお見舞いを申し上げます。
リスクアセスメント・リスクマネジメントのコンサルティングでは、「現場にも『自分ごと』という意識を持ってもらう」ことについて言及することが度々あります。
個々のリスクについて定期的な自己点検を行ったり、リスクへの対応策を実施する際には、現場で働く従業員の協力が必須となりますので、「現場にも『自分ごと』という意識を持ってもらう」イコール、ERMの重要なポイントであることは確かです。しかし、ただリスク管理部門(あるいは経営陣)から現場へ「リスク管理よろしくね!」と押しつけるのでは、現場の業務負担が増えるだけであり、リスクマネジメントの投資収益率(ROI)や企業のパフォーマンス全体にも悪影響を与えてしまうでしょう。本稿では、現場の従業員がどうしたらリスクマネジメントを「自分ごと」にできるのか、その対策について考えてみたいと思います。
リスクアセスメントでは、「厳しく監査されるのではないか?」、「現場の自主性が失われてしまうのではないか?」と考える現場の従業員もいるでしょう。
現場が身構えてしまわないように、リスク管理部門(経営陣)からは、「会社をより良くするためのチャンスであること」、「リスクマネジメントのゴールに向かって一丸となって取り組むこと」を明確にメッセージとして伝え、それらが共通認識となるようなコミュニケーションを心がけます。
ERMにおいて部門や拠点が縦割りで分断されてしまうと、いわゆる「サイロ化」された状態になり、隠れたリスクが発生しやすく(リスクが見えづらく)なります。
それを防ぐためにも縦割りでのリスク管理ではなく、部門や拠点を横断したリスクの可視化や仕組みづくりも意識してみましょう。
いかがでしたでしょうか。
ERMを文字通り「リスクの管理」と考えるだけではなく、企業の成長の契機として捉えていただき、経営陣と現場が一丸となってERMに取り組むヒントとなりましたら幸いです。
ERMの可視化と工数削減を実現させるクラウドアプリケーション:Enterprise Risk MT
執筆担当:齋藤智晴
GRCSによるブログ記事です。