導入事例
リスク集約作業から脱却し未来に向けたリスク分析へ
企業価値向上を支えるERMT
化学 / 戸田工業株式会社
導入製品 : Enterprise Risk MT(ERMT)
- 導入事例・お役立ち資料
- Enterprise Risk MT(ERMT)導入事例
全社的リスクマネジメント支援ツールEnterprise Risk MT(ERMT)を導入した、広島県広島市に本社を置く老舗の化学素材メーカー戸田工業様より、導入の経緯から現在の状況についてお話を伺った。
担当者からは、「製品を導入することで、情報をリアルタイムに把握し効率的にPDCAを回せるようになるかが重要ポイントだった。ERMTはその理想を叶えてくれた」とお声をいただいた。
Problem
課 題
Benefit
得られた効果
- 都度発生するリスクをリアルタイムに把握できない
- Excelでの各拠点データの集約作業が大変で、分析に十分に時間を割けない
- リアルタイムでのリスク情報把握
- Excel取りまとめ作業からの脱却
- 多角的な分析
- リスク管理運用の効率的なPDCA確立
導入の背景
重大なリスクに的確に対処することが、経営戦略や事業目的を達成していく上で不可欠
2023年に創業200周年を迎えた戸田工業株式会社。
「微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。」をパーパスとして掲げ、創業以来、未来への希望となる新しい価値の創造に挑み続けている。創業ルーツである「酸化鉄」を主軸に無機微粒子の可能性を、世界に広げていくことが戸田工業の役割であるという。
酸化鉄技術は、ルーツである顔料だけではなく、自動車、スマートフォンや家電などの最先端分野にも用いられており、国内のみならず世界中のマーケットに広がっている。
事業が拡大する一方で、自社にとってのリスクも変化してきている。 リスクが複雑且つ不確実性を増しているVUCAの時代、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクへ的確に対処することが、経営戦略や事業目的を達成していく上では不可欠だ。
「先人の方々が今日まで築き上げてきた微粒子の可能性を引き出す技術や熱意を絶やすことなく次に繋げるためには、不確実な時代において国内だけでなく海外拠点も含めたリスク管理を確実に遂行し事業を発展させることが必要です。・・・
2023年に創業200周年を迎えた
戸田工業株式会社
課題から導入まで
リアルタイムの情報把握と情報集約の作業工数が課題
従来は個別にリスク管理に取り組んでいたが、全社横断的なリスク管理への変革が求められており、2022年10月にリスク管理推進室が発足した。
新しい体制のもと海外拠点も含めたグループ全体のリスクマネジメントに取り組む中で、大きく二つの課題が浮き彫りになった。
一つは報告のリアルタイム性だ。
当時、情報を更新する頻度は、期初、期中、期末の年3回だった。取りまとめに時間がかかることもあり、工数的にそれ以上は難しかったからだ。ただしそれでは情報がリアルタイムに更新されない。
リスクの顕在化を予防する活動はしていたが、事業活動の中で顕在化する事象についてリアルタイムに報告を受け、対応検討することが仕組みとしてできなかった。・・・
戸田工業株式会社
リスク管理推進室 重岡 都美 氏
導入の決め手
PDCAを滞りなく効率的に回せる仕組みがERMTにあった
他社製品も含め検討していたがERMTが第一候補として上がり、まずは評価版の利用を開始した。
評価版利用時は、GRCSの営業担当と開発責任者がサポートを担当し、本番運用に近しい環境で検証を進めた。
「DX推進も担当していますが、昨今はFit to standardがトレンドであるため、製品を利用するにあたってカスタマイズは避けたいと考えていました。そのため製品については実行可能性調査(フィジビリティスタディ)の観点で検証をし、開発責任者からも詳しい説明を受けました。理解が進んだことで社内向けの説明もしやすかったです」と重岡氏。・・・
運用と導入効果
作業はERMTに任せ、全社リスクを横断的に把握。高度な分析が可能に
ERMTは現在海外拠点も含めた全社に展開されている。導入後は、リアルタイムにリスク情報を把握することができるようになった。
各担当者は、予定していたリスク対策活動に何らかの動きがあれば、ERMTを通してその進捗や活動内容を都度報告してくれる。
インシデントについても、発生後すぐにERMTにインシデント登録される。 ・・・
今後の展望
リスク管理の強化は企業の価値を向上させる
ERMT導入後の良い変化として「リスク文化の醸成」が挙げられる。社内の様々な場所で「リスク管理」というワードが聞かれるようになってきた。
その先には、外部、内部のステークホルダーに向けた企業の価値創造があると考えている。・・・
- 会社名
- 戸田工業株式会社
- 業種
- 化学
ERMT とは
多角的な利用を踏まえた全社的リスクマネジメントの提供を目的とし、リスクマネジメントの国際ガイドラインISO31000 に準拠したERM ツール。組織全体を対象にリスクを認識・評価、残余リスクの最小化を図り、重要リスクの対応に優先的にリソースを配分、継続的にリスク管理体制を強化していく一連のプロセスに則ったERM 基盤として有効。
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