ベンチャー企業への転職リスクとは?失敗談から注意点やメリット・デメリットを解説

ベンチャー 転職

転職活動中、もしくは検討している方の中には、候補としてベンチャー企業を選択肢に入れているかもしれません。

ベンチャー企業は提供する製品やサービス、ビジネスモデル次第では既存の大手企業以上の規模に短期間で成長するかもしれません。

今をときめくGAFA(Google、Amazon、Meta、Amazon)は各社いずれもベンチャー企業でした。マイクロソフトやテスラも同様です。日本でもユニクロやソフトバンク、楽天など日本有数の企業になったベンチャー企業が存在します。どのベンチャー企業にもこのような可能性を秘めています。

また、実績を残せば入社年度関係なく企業のコアメンバーとして活躍できるのもベンチャー企業の魅力です。実力に自信がある方、チャレンジ精神旺盛な方には最適です。

しかしベンチャー企業への転職がリスクを伴うのは決して忘れてはいけません。ここでは、ベンチャー企業への転職に関するメリットのみならずデメリットを解説します。ベンチャー企業を転職先として候補としてもよいのかどうかの判断材料のひとつとしてください。

さらに、ベンチャー企業の選び方や転職時の注意点も紹介します。後悔しない転職をするために、参考にしてください。

おすすめベンチャー向け転職サイト

おすすめベンチャー向け転職サイト

どのような業界に転職するにしても、今や転職活動に欠かせないのは転職サイトです。ベンチャー企業への転職を希望されている方には以下の登録をおすすめします。

  • 総合転職サイト
  • 転職エージェントが運営する転職サイト
  • ベンチャー企業に特化した転職サイト

上記の観点で、特におすすめの転職サイトとその特徴を紹介します。

サイト名 特徴
リクルートエージェント 日本でトップシェアの転職エージェントが運営している
doda(デューダ) トータルバランスに優れた総合転職サイト
リクナビNEXT 求人掲載型の転職サイトでは日本最大規模の求人件数を誇る
マイナビ転職 都市圏だけではなく地方の求人情報も満載
エン転職 ユーザーから高く評価されており会員数は1,000万人超
プロコミット ベンチャー/スタートアップ企業に特化した転職エージェントのサイト
Wanedly 個人とベンチャー/スタートアップ企業をつなぐビジネスSNS
ベンチャー企業におすすめの転職サイト

リクルートエージェント:非公開案件含め60万件を超える求人案件を取り扱う転職サイト

リクルートエージェント
リクルートエージェントのおすすめポイント
  • 日本トップクラスシェアを持つ転職エージェント型の転職サイト
  • 公開求人と非公開求人合わせて60万件以上の求人案件がある
  • 実績や経験が豊富なキャリアアドバイザーから万全のサポートを受けられるので安心

リクルートエージェントはその名の通り、株式会社リクルートの系列の転職エージェントです。リクルートエージェントは転職エージェントの草分け的存在です。転職エージェントとして日本最大級の規模であり、豊富な紹介実績を持ちます。

リクルートエージェントにある2024年3月18日の時点での求人案件は、公開求人385,514件、非公開求人226,534件です。トータル61万件以上の膨大な案件数を誇ります。ベンチャー企業の求人案件も多数取り扱っています。

「非公開求人」とは、求人企業やリクルートエージェントの意向でサイトに公開していない求人案件を指します。公開しない理由としては、採用活動を社内外に知られたくない、リクルートエージェントの独占だから、などです。

前述の通りリクルートエージェントは転職エージェントのため、利用には会員登録が必要になります。

サイト内の求人情報は会員になれば閲覧可能で応募も可能です。しかし、有効活用するにはキャリアアドバイザーとの面談をおすすめします。リクルートエージェントには経験豊富なキャリアアドバイザーが多数在籍しています。

キャリアアドバイザーと面談を行うと、転職市場の状況や自身の転職市場価値がわかります。また、選考のサポートも受けられます。

キャリアアドバイザーは企業に関する情報も豊富なため、情報量の少ないベンチャー企業でも安心して応募できるでしょう。

doda(デューダ):ベンチャー企業から大手まで20万件以上の公開求人を掲載

doda(デューダ)
doda(デューダ)のおすすめポイント
  • ベンチャー企業から大手企業まで掲載求人案件は20万件以上
  • 様々なキーワードでの検索ができるので希望の案件が見つかりやすい
  • 企業だけではなく転職エージェントからのスカウトを受けられる

doda(デューダ)はパーソルキャリア株式会社が提供する転職サイトです。求人案件数が豊富で、ベンチャー企業から大手企業まで様々な企業の求人案件が20万件以上掲載されています。

※243,348件 2024年3月18日時点

豊富な求人案件が掲載されている上に高い頻度で掲載が更新されます。週2回の更新時には毎回2万件以上の新規求人が掲載されるので常に新鮮な求人情報を検索できます。

求人の検索項目は各項目ともに細分化されており、その組み合わせで検索できるので希望に合った求人案件を容易に見つけられるでしょう。「ベンチャー」「スタートアップ」などのキーワードと希望の働き方を絡めた検索も可能です。

dodaはプロフィールを公開すると求人企業、転職エージェントからスカウトを受けられます。提携している転職エージェントは600社以上、キャリアアドバイザーは5,000人以上です。

この中から信頼できるキャリアアドバイザーを見つけられれば、転職活動を有利に進められます。転職に関する様々なノウハウやアドバイスを得られるからです。

希望すればスカウトを受けられますが、受けられるスカウトには「面接確約オファー」の可能性もあります。「面接確約オファー」とは書類選考のプロセスを省いて面接に進めるサービスです。書類選考のプロセスを省くためスピーディーに選考を進められます。

選考スピードが速いベンチャー企業の多くは面接確約オファーを利用して登録者にアプローチします。思いもよらなかったベンチャー企業からのオファーがあるかもしれません。

リクナビNEXT:求人掲載型転職サイトでは日本最大級の規模

リクナビNEXT
リクナビNEXTのおすすめポイント
  • 大手求人情報サービス企業のリクルートが運営する求人掲載型サイト
  • あらゆる検索が可能で希望の求人案件を見つけやすい
  • AIマッチングやスカウトなどで理想の仕事に出会いやすい

大手情報サービス企業であるリクルートは複数の転職サイトを運営しています。その中で総合求人掲載型の転職サイトがリクナビNEXTです。

掲載している求人案件は2024年3月18日時点で147,311件です。求人は週2回(水曜日と金曜日)に更新され、随時数千件の案件が新たに掲載されています。2024年3月15日に更新された求人案件は2,415件です。

リクナビNEXTは「求人掲載型」の転職サイトで、求人案件は「企業が掲載料金を支払い出稿している」情報です。そのため、求人への応募は企業への直接応募となります。転職エージェントに頼らず転職活動を進めていきたい方におすすめです。

リクナビNEXTは、「豊富な求人案件の中から希望の仕事を見つけやすい」点が大きな特徴です。求人を見つける方法は「求人検索」「スカウト」「AIによるレコメンド」があります。

まず求人検索に関しては検索条件が細かく分かれ、様々なキーワード検索が可能です。志向に合う求人や希望の働き方に合致する求人を絞って探せるのです。ベンチャー企業の案件も容易に見つかるでしょう。

リクナビNEXTの求人検索で「ベンチャー企業」とキーワード検索すると2024年3月18日の時点で6,741件がヒットしました。さらに複数のキーワードを加えての検索も可能です。

スカウトに関してはプロフィールを登録すると、経歴に関心を持った求人企業からアプローチを受けられます。なお、リクナビNEXTを利用中の企業には求人案件を掲載せずにスカウトサービスのみを利用しているケースもあります。求人を公開していないベンチャー企業に出会える可能性もあります。

AIを活用したレコメンドサービスも利用可能です。このサービスは、求職者のプロフィールを高精度AIが分析し、マッチすると判断した求人案件をおすすめするものです。自分では思いつかない職種や企業の案件の提案を受けられるでしょう。

リクナビNEXTでは更新時に特定のテーマに沿った求人特集を組んでいます。ベンチャー企業の特集が組まれる機会もあるため、希望している方は定期的にチェックしてください。

マイナビ転職:全国のベンチャー / スタートアップ企業の求人案件が充実

マイナビ転職
マイナビ転職のおすすめポイント
  • マイナビ転職しか掲載していない求人が大半を占める
  • 全国各地のセミナーや転職フェアを実施し地方のベンチャー企業に出会える
  • ベンチャー/スタートアップ企業の特集がある(2024年3月16日時点)

マイナビ転職は大手総合人材情報サービス、マイナビグループが運営している転職サイトです。他の転職サイトにはない独自案件を多数保有している点、地方の求人案件に強い点が大きな特徴です。

マイナビ転職しか取り扱っていない独自案件が多いため、他の転職サイトにないベンチャー企業の求人情報を知りたい方は注目です。

マイナビは全国に拠点を持っています。このスケールメリットを活かし、マイナビ転職には都市圏だけではなく地方の求人案件も網羅しています。地域に密着したベンチャー企業の情報も得られるのです。

各地の求人案件はサイトに掲載するだけではありません。転職フェアや合同説明会などの転職に関するイベントを定期的に実施し、求職者に情報提供しています。

転職フェアや合同説明会では企業担当者と会えるので、直接企業や求人の詳細情報を確認できます。知名度の低いベンチャー企業でも担当者と直接話をする機会があれば多くの情報を得られるでしょう。

マイナビ転職には豊富なコンテンツが掲載されていますが、そのひとつに「ベンチャー/スタートアップ企業特集」があります。これは、「設立5年以下かつ100名以下の企業」を集めた特集です。

※2024年3月16日時点

これは早期のスキルアップ、キャリアアップを目指す求職者向けの特集であり、都市圏のみならず全国の案件が掲載されています。ベンチャー/スタートアップ企業に絞って転職先を探している方は特に注目です。

エン転職:転職に関するコンテンツが充実してユーザーから高評価の転職サイト

エン転職
エン転職のおすすめポイント
  • ユーザーから高く信頼されている転職サイト
  • 求人案件はポジティブな点に加えネガティブ情報も記載されているので企業研究がしやすい
  • 転職に関するノウハウのコンテンツが充実

エン転職はエン・ジャパン株式会社が運営する転職サイトで、会員数は1,000万人を超えています。

エン転職の最大の特徴は掲載されている求人案件の情報量の多さです。求人情報はエン転職の担当者が直接企業を取材し、サイト上に反映します。

多くの転職サイトでの求人案件の情報はポジティブな点を強調して記載されています。一方、エン転職ではネガティブな情報も正直に記載しています。この姿勢がユーザーからの評価の高さにもつながっています。

さらに、求人企業に勤務中の社員や在籍していた社員からのクチコミ、そのクチコミに対する企業担当者のコメントなども公開しています。情報は動画などでも公開されています。

ベンチャー企業の情報は求人企業から提供された情報だけではわかりにくいものです。しかし、エン転職では企業のみならず様々なリソースから企業の情報を得て公開しています。情報量が豊富であれば企業研究がしやすくなるでしょう。

エン転職では求人情報のみならず転職活動に役立つコンテンツも充実しています。例えば、転職活動の進め方、Q&A、転職体験談、様々な方を対象としたアンケートの集計結果などです。転職活動の成功に大いに役立つはずです。

評価の高さのひとつにスマホアプリやサイトの使い勝手も挙げられます。サイトのユーザビリティは日々利用する上で重要です。ストレスを感じずにサイトを利用できるのは大きなメリットです。

プロコミット:ベンチャー 企業やスタートアップ企業への転職支援実績が豊富

プロコミット
プロコミットのおすすめポイント
  • ベンチャー / スタートアップ企業の採用支援に特化した転職エージェント
  • 高収入のベンチャー企業の求人案件を多数保有
  • 企業の状況に応じ常に最適な候補者を行うのでクライアント企業からの信頼が厚い

プロコミットは、ベンチャー / スタートアップ企業に特化した転職エージェントです。数多くのベンチャー / スタートアップ企業から求人の依頼を受けて紹介しています。今や日本有数の企業に成長したベンチャー企業、ユニクロやメルカリ、JINSなどもプロコミットのクライアントです。

求人案件は職種のみならず役職も様々です。スタッフクラスの募集はもちろん、マネージャー、ダイレクター、中には経営幹部の求人もあります。

経営幹部のような経営に近いポジションであれば年収レンジも高い水準で募集されており、1,000万円超の求人も多数取り扱っています。ベンチャー企業で年収アップを狙いたい方でも希望の案件が見つかるかもしれません。

プロコミットが常にベンチャー / スタートアップ企業から幅広い役職の求人案件が保有しているのは理由があります。クライアント企業に対して的確な紹介を常に行っている実績があり、高く信頼されているからです。

成長段階のベンチャー / スタートアップ企業は社内環境が常に変化しています。これは求人案件の内容が短期間で変化する可能性を含んでいます。

このような状況下で企業に最適な人材を紹介するには、社内の環境変化に伴う求人ターゲットの変化への対応が必要になってきます。

プロコミットは、求人企業の成長スピードを慎重に見極めながら企業がその時必要な最適な人材を紹介しています。これが企業から信頼される大きな要素となっているのです。

ベンチャー / スタートアップ企業の紹介実績が豊富な実績は信頼となり、さらなるクライアントの取引拡大につながっています。プロコミットでは、クライアントからの紹介や評判を知ったベンチャー/スタートアップ企業からの依頼が増えています。

Wantedly:個人とベンチャー企業との出会いをつなぐビジネスSNS

Wantedly
Wantedlyのおすすめポイント
  • 求職者とベンチャー企業を「つなぐ」目的の転職サイト
  • 各企業の社風や企業文化といった企業の風土が理解できる
  • 企業とのコンタクトが手軽に取れるので疑問や懸念をすぐに解消できる

Wantedlyはウォンテッドリー株式会社が運営する転職サイトです。転職サイトの中では「ビジネスSNS」と位置付けされています。このサイトの目的は、「プロフィールを登録している約350万人と約37,000社の企業の出会いとつながりを提供する」です。

Wantedlyはベンチャー/スタートアップ企業に特化した転職サイトとしては最大級の求人案件が掲載されています。その数は14万件を超える求人が掲載されています。

※142,203件 2024年3月18日時点

このサイトの大きな特徴は、求人企業の社風や企業文化などの企業独自の情報の紹介に力を入れている点です。多くの転職サイトのように単に企業の特徴や職務内容、条件を掲載しているわけではありません。

求人企業は自社のプロフィールページを作成し求職者に自社の魅力をアピールします。例えば、企業のビジョンや募集職種のミッション、就業中の社員の声などです。

ベンチャー企業やスタートアップ企業の社風や実態がわかりにくい、と感じている方は多いはずです。しかしプロフィールページを見れば求人企業の雰囲気や働き方が理解できます。求人企業での勤務をイメージしやすくなるでしょう。

また、気軽に企業とコミュニケーションが取れるのもWantedlyの特徴のひとつです。検討中の企業で気になる点があれば、応募前にまずは問い合わせし疑問点を確認してもよいでしょう。

ベンチャー企業への転職は怖い?リスクや注意点を解説

ベンチャー企業への転職は怖い?リスクや注意点を解説

成長スピードや急激な実績の伸びが期待できるベンチャー企業は転職先として魅力的です。ただし、リスクがあるのを決して忘れてはいけません。

ベンチャー企業への転職で想定できるメリットやデメリットを解説します。

そもそもベンチャー企業の定義とは?

「ベンチャー企業」とはどのような企業を指すのでしょうか。その定義は様々ですが、一般的な特徴としては以下が挙げられます。

  • 新興企業
  • マーケットに確信をもたらすための新しい発想や技術を持っている
  • 市場内で急成長する傾向がある
  • ハイリターンだけではなくリスクも覚悟している
  • 投資家からの資金調達を行っている

全てのベンチャー企業がこの特徴を備えているわけではありません。あくまでも代表的な特徴です。

スタートアップ企業との違い

ベンチャー企業と同様の意味合いを持つ企業として「スタートアップ企業」を思い浮かべる方は多いでしょう。両者の間には厳密にはいくつかの相違点があります。

まず、いずれも新興企業ではありますが、スタートアップ企業は事業の構築やマーケットに参入する段階の企業です。一方でベンチャー企業はスタートアップ企業の中でも特に成長著しく市場に大きな影響を与える企業と言えます。

また、資金調達の目的にも違いがあります。スタートアップ企業の資金調達は事業を開始し軌道に乗せるために行われます。まず創業者や個人投資家から調達した資金で事業を開始するケースがほとんどです。

ベンチャー企業の資金調達は「事業を急速に成長させるため」に行われます。事業の継続目的だけではなく、事業の拡大や製品開発、サービス拡充の目的のためです。そのため、投資家からのプレッシャーを常に感じながらビジネスを行わなければいけません。

ベンチャー企業へ転職するメリット

ベンチャー企業へ転職するメリット

ベンチャー企業への転職で得られる数あるメリットを解説します。

任せられる業務の幅や裁量が大きい

ベンチャー企業では大手企業や一定の歴史を持つ企業と比較すると幅広い業務や裁量権のある業務を任されます。短期間で成長する機会を得られるでしょう。

ある程度組織の整った企業では社員の役割が明確であり、企業によっては業務が細分化されています。業務の一連の流れのうちごく一部しか担当できないケースもあります。

ベンチャー企業は成長段階で組織が整ってなく、少数精鋭で運営しています。そのぶん一人ひとりの業務範囲が広くなります。様々な業務をこなせれば業務の全体像が把握でき効率的にこなせるようになるのです。

また、成長速度が速い企業であれば業務を行う社員に業務の進め方の意思決定を任せる場合もあります。自らの責任を持って業務を行えればより成長できるでしょう。大手企業に在籍している入社年度の浅い方には絶対にできない経験です。

経営者に近いポジションで仕事ができる

成長段階のベンチャー企業は人数が少ない分、日々経営者と接しながら業務に従事します。経営者の考え方やビジネス手法を身近に感じられるのは自身のスキルアップに大きく役立ちます。

ベンチャー企業に勤務している方は、全て「経営者に魅力を感じて」入社を決意するはずです。入社して時間が経っていない社員が魅力的な経営者の近くでビジネスを行う機会は組織の整った企業では実現不可能です。

ベンチャー企業であれば自らの目で経営者の仕事ぶりが体感できます。成功体験が豊富な経営者を直に確認できるのはキャリア形成に大きな影響を与えるでしょう。

場合によっては「カリスマ経営者」の発想や手法を短期間で身につけられます。

組織のコアメンバーとして活躍できる可能性がある

ベンチャー企業では実力さえあれば短期間で中心メンバーとして活躍できる可能性が高いです。ビジネスを動かせるポジションに就ければ大きなやりがいやビジネスの醍醐味を感じられます。

一般的にベンチャー企業は「組織が未成熟」で「実力主義」です。組織が未成熟のため空きポジションも多く、入社間もない方でも経営者に認められれば早期にマネージャーに昇進できる可能性があります。チームや部門を任せられれば企業のコアメンバーとして活躍できるかもしれません。

一方で大企業では、新卒で入社して40代半ばでやっと部下なしの課長に昇進した、といった方が多々いらっしゃいます。上が詰まっていて今以上のポジションから昇進できない方もいらっしゃいます。

企業の中心メンバーとしてダイナミックにビジネスを動かしたいとお考えの方にはベンチャー企業に向いています。

同じ想いを持った人と仕事ができる

ベンチャー企業は歴史が浅いため、その企業文化は経営者のビジョン、価値観によって大きく左右されます。在籍している社員のほとんどはその企業文化や経営者に共感し入社を決断しています。

企業文化や経営者に共感して入社する社員は全て同じ方向を見ている、と言えます。このように同じ想いを持った同僚と一緒に同じ目的に向かって苦楽を共にできるのはやりがいを感じるはずです。

組織に属して勤務する上で人間関係は非常に重要です。たとえ業務内容が自分に合っていても、人間関係の煩わしさやストレスで転職する方がいるのも事実です。

方向性や志向が同じ社員の集まりであれば、様々な考えを持つ組織よりも人間関係のストレスは軽減できます。

大きなリターンを得られる可能性がある

ベンチャー企業の社員は思いもよらない大きな利益を得られる可能性を秘めています。IPOを実現すればよりその可能性が高くなります。

たとえ入社時には小規模な企業だったとしても、提供する製品やサービスが短期間でビッグビジネスになるかもしれません。市場から評価され、IPOが実現すれば大規模な資金調達が容易になります。

潤沢に資金があればビジネスを拡大する好循環に繋がります。業績がアップし社員に還元されれば社員は恩恵を受けられます。

また、ストックオプションも魅力的です。以前、あるベンチャー企業が公募価格一株50,000円で上場した際、初日に100万円の値をつけました。その後も高い金額で株式が取引されました。

このようなケースは稀ですが現実です。もしこのような企業に在籍し、株式を所有していれば大きなリターンが期待できます。

ベンチャー企業へ転職する際のデメリット

ベンチャー企業へ転職する際のデメリット

ベンチャー企業への転職はメリットだけではなく複数のデメリットがあります。デメリットも十分意識した上で転職するかどうかを考えましょう。

経営が安定していない

ベンチャー企業は経営資金がショートし経営難に陥る可能性を常に抱えています。経営難になれば倒産や他企業から買収されてしまうでしょう。

多くのベンチャー企業はビジネスが成長段階であり、安定した利益を得ているわけではありません。さらに、資金調達は投資家頼りで資金が潤沢ではありません。

経営基盤が脆弱であれば市場の変化に大きく左右されます。成長が見込まれるビジネスを持っている企業だったとしても、不測の要因のせいで上手くいかなくなる事態になるのはよくある話です。

資金力のある企業が優良な製品やサービスを提供するベンチャー企業を買収するケースもあります。経営の多角化を目指す企業や新たなビジネスを行いたい企業は自社で開発するよりも他社を買収したほうが手っ取り早いからです。

ベンチャー企業に勤務する方は常に経営を心配する必要はありません。しかし、いざという時のために経営に関するリスクは潜んでいると心のどこかで意識したほうがよいでしょう。

業務範囲が広い

ベンチャー企業では任される業務の範囲が一般的な事業会社より広い、と前項で説明しました。この点は人によってはメリットと言えますが、デメリットと感じる方もいます。

特に、任された業務は時間をかけて着実にこなすタイプの方が該当します。ひとつのミッションをきちんと遂行したい方が幅広い業務を任されると、確実にキャパオーバーになってしまうでしょう。

コツコツと業務をこなすのか、幅広い業務を任されたいのか、ベンチャー企業に転職したい方は自分の適性を把握してください。

プレッシャーが大きい

ベンチャー企業では社員一人ひとりのパフォーマンスが会社のビジネスに直結します。少ない人数で運営しているので社員一人の役割が非常に重要になります。

そのため、ベンチャー企業の業務は責任感がありやりがいがあるものの、ミスをすれば会社に直接ダメージを与えるといった側面を持ちます。

また、ベンチャー企業では入社年度が浅い方でも重要なポジションを任されるケースが多々あります。入社年度が浅い方でも会社全体に大きく影響する意思決定を迫られる場面に遭遇するでしょう。

ベンチャー企業のメンバーは自身のポジションを意識し、緊張感を持ちながら業務に臨まなければいけません。

勤務環境や福利厚生に期待できない

ベンチャー企業に転職した方が業務で「前職にはあったのにこの会社にはない!」と感じる場面は多く発生するかもしれません。特に大企業からベンチャー企業に転職した方は強く感じるでしょう。

例えば、パソコンやネットワーク環境、経費に制限がある、などです。事務用品や携帯電話は自前で、といったベンチャー企業も珍しくないのです。

成長段階のベンチャー企業の経営姿勢は「まずは利益優先」で社員の勤務環境は二の次です。利益をあげるためには余分な経費をできる限りカットする必要があります。社員の勤務環境に目が届きにくいのも事実です。

また、福利厚生に関しても同様です。家賃補助や住宅手当、家族手当を支給するベンチャー企業は非常に稀です。

ワークライフバランスを保つのが難しい

ベンチャー企業では就業時間外も勤務する社員が少なくありません。長時間労働が続けば当然ワークライフバランスの維持が難しくなります。

ベンチャー企業の最優先目的は短期間での成長(目標達成)です。社員は目標達成が常に期待されています。目標達成のためには長時間の時間が必要になる場面は数多くあるでしょう。さらに、組織が整っていない企業であれば一人で何人分かの業務をしなければいけません。

場合によっては勤務が深夜に及びますし、休日の対応が必要になるかでしょう。目標達成や自己成長のためと充実した時間と考えるのか、激務と考えるのかは人それぞれです。

ベンチャー企業に向いている方・不向きな方とは?

ベンチャー企業に向いている方・不向きな方とは?

ベンチャー企業で活躍できる方がいる反面、そうでない方も存在します。たとえ、ベンチャー企業への勤務を希望している方でも向いていない可能性もあるのです。

ベンチャー企業に向いている方、おすすめしない方、それぞれの特徴を解説します。

自分の実力で勝負したい方が最も向いている

ベンチャー企業に最も向いている方とは、会社の看板に頼らず、自分の実力で勝負したい方ではないでしょうか。

ベンチャー企業は魅力的な製品やサービスがあっても会社のブランドでビジネスができません。会社に依存せず、自らの力で切り拓ける方がベンチャー企業に適しています。

さらに、この他にもベンチャー企業で「楽しい」と思える方のタイプがあります。

柔軟性のある方もベンチャー企業におすすめ

ベンチャー企業では、状況に応じてフレキシブルに対応できる方が活躍しています。

ベンチャー企業は成長段階の企業であり常に状況が変化しています。短期間で劇的に変化する可能性もあります。社員はその変化に対応しなければいけません。

また、ベンチャー企業は組織が未成熟のため決まりきった業務だけではなく幅広い業務をこなす必要があります。イレギュラーな業務も頻繁に発生します。社員は場面に応じた対応力が求められます。

状況の変化を楽しめる方であればより活躍できるでしょう。

人より早く成長したい方も向いている

短期間で他の人より業務を身に着けたい、実績をあげたい、といった成長意欲の高い方もベンチャー企業には向いています。

多くのベンチャー企業では実力さえあれば幅広い業務を任されますし、昇進も可能です。大手企業では絶対に実現できません。

人より早く成長したい方の中で、特に「走りながら考えられる」方であればよりベンチャー企業で活躍できるでしょう。ベンチャー企業の多くは教育や研修制度に時間をかけられません。「習うより慣れよ」のほうがより多くの業務に従事できるからです。

将来起業を考えている方にもおすすめ

将来的には自身でビジネスを行いたいもののノウハウや実績がない・・といった方はベンチャー企業での勤務をおすすめします。

理由としては、まず成長段階の企業の状況を肌で感じられる点が挙げられます。起業した際の大きなノウハウとなるでしょう。また、経営者に近いポジションで業務ができれば、より起業時のイメージがつきやすくなります。

この他にも起業する方にベンチャー企業をおすすめの理由があります。例えば幅広い業務を経験できる点、ベンチャー企業が状況の変化が起きやすい点などです。

経営者はあらゆる場面に遭遇し、その度に最適な決断が求められます。それまでに様々な経験を積んでいればフレキシブルに対応できます。

主体性を持って仕事ができない方には不向き

主体性を持って業務をするのが難しい方はベンチャー企業には向いていません。例えば、上司からの指示を待って業務を行う指示待ちの方です。

ベンチャー企業では一人ひとりに大きな裁量が与えられます。これは組織が小さいので自然と各社員の役割が大きくなるためです。

しかも常に取り巻く環境が変化しています。各社員が場面ごとに適切な判断をし、状況に応じた業務をこなしていかないと企業の成長に悪影響を与えてしまいます。

ベンチャー企業では、自分の仕事を自ら生み出していく方でないと活躍は難しいでしょう。

待遇や福利厚生などで安定重視の方にも向かない

高い給与や充実した生活を送るための手当の支給を期待している方にはベンチャー企業はおすすめできません。大手企業へのチャレンジを検討してください。

ベンチャー企業は企業の成長が重要事項のため、経営にかかるコストは可能な限り節約します。社員に対する処遇やサポート体制もその中に入ります。

その企業がIPOするまでに成長できればその後大幅な待遇アップやリターンが期待できます。しかし、それまでは給与額は抑えられる、とお考えください。

また、福利厚生にしても同様です。住宅手当、家族手当、退職金制度など、大企業では当たり前にある手当でもほとんどのベンチャー企業には存在しません。

保守的な方にはおすすめしない

リスクの選択に抵抗がある保守的な方もベンチャー企業には不向きです。

ベンチャー企業の経営は確実性があるとは言えません。しかも、時には失敗する可能性がある選択肢にチャレンジする場合もあります。保守的な方の志向に合うとは言えないでしょう。

保守的な方や確実性を求める方は、歴史があり堅実に経営を行っている企業への転職をおすすめします。

希望のベンチャー企業への転職を成功させる方法

希望のベンチャー企業への転職を成功させる方法

人生において転職は重要なライフイベントです。絶対に失敗したくありません。

ベンチャー企業は経営難に陥るかもしれません。また、入社した企業が自分に合わないかもしれません。このような事態は避けたいものです。

希望のベンチャー企業へ転職するための方法を解説します。

転職の希望を明確にする

まずは「自分は転職して何を実現したいのか」を明確にしてください。これは、希望ではなく具体的な転職理由を明確にすればわかりやすいでしょう。

転職理由は人それぞれです。「やりがいのある仕事に就きたい」「待遇改善したい」「安定を求めたい」などなど。転職理由を明確にすれば自分がベンチャー企業に合っているかどうかの判断ができます。

転職を考え、転職先として関心のあるベンチャー企業があったとします。しかし、転職したい理由が待遇改善、ワークライフバランスの改善、安定性を求めるのであれば転職しても成功しません。転職できたとしても希望を実現できないからです。

逆に、転職の目的が

  • 仕事のやりがいを求めている
  • チャレンジできる環境に身を置きたい
  • 入社年度関係なくポジションアップしたい
  • 将来起業したい

などの理由であればベンチャー企業への応募資格を満たしていると言えます。

何ができるかを明確にする

転職活動を行う際、キャリアの棚卸しを行い「自分はどのような業務ができるのか」を明確にするのはとても大切です。これはベンチャー企業の転職に限らず転職活動全般に言えます。

中途採用を行う企業は一般的に即戦力を求めています。入社後短期間で活躍できる方しか採用しません。研修制度や教育制度が整っていないベンチャー企業の採用には特にその傾向が強くなります。

キャリアの棚卸しは下記の観点で行ってください。

  • 在籍している企業の特徴(業種業界、規模、提供している製品やサービス)
  • 自分の所属している組織と業務範囲
  • 業務内容(詳細に)
  • プロジェクトベースの業務の経験があるのか
  • マネジメント経験

キャリアの棚卸しを行い、自身に何ができるかが明確になればどのような企業で活躍できるかも明確になります。

複数の企業に応募して比較する

後悔しない転職をするためには、複数の企業に同タイミングで応募し、比較しながら選考を進めてください。可能であれば複数の企業から内定を獲得し、どの企業に入社するかを検討しましょう。

理由は転職活動を納得できるものにするためです。

転職活動を1社ずつ選考進めたい、と考える方は多いでしょう。しかし、1社しか内定が出ず入社を決めた場合、入社後に後悔するかもしれません。入社して何かしらの壁に当たった時に「他に良い企業があったのでは?」と考えてしまう可能性があるからです。

複数の企業の選考を進め、かつ複数の企業から内定を獲得しその中から入社を決断できれば「自分で選択した」と思えます。たとえ入社後苦労したとしても「自分で決断したのだから」と納得できます。

転職サイトを有効活用する

いまや転職活動に転職サイトは欠かせません。転職サイトでは求人情報だけではなく転職活動のノウハウや転職市場の状況を把握できます。ぜひ有効活用してください。

転職サイトには、目的に合致したサイトに複数登録してください。複数のサイトに登録するのは、幅広い情報を得るためです。数は3社から4社をおすすめします。あまりにも多くのサイトに転職すると情報過多になり混乱します。

転職サイトは以下の観点で選択しましょう。

大手や実績のある転職サイト

まずは大手転職サービス企業が運営している転職サイトです。

ベンチャー企業は安定性に対する不安がつきものですが、大手の転職サイトは掲載に厳しい基準を設けています。すぐに経営が行き詰まるような企業は掲載しません。そのため、掲載されている企業には安心して応募できます。

次に業界に特化した転職サイトです。この場合、ベンチャー企業の転職支援に豊富な実績がある転職サイトになります。

現在、膨大な数の転職サイトが運営されておりそれぞれ強みや得意分野があります。ベンチャー企業に強い転職サイトも多数存在します。

転職エージェントの運営する転職サイト

転職エージェントが運営する転職サイトにも必ず登録しましょう。

転職エージェントに登録すればキャリアアドバイザーと2人3脚で転職活動を進められます。知名度が低く情報量が少ないベンチャー企業でもキャリアアドバイザー経由で情報収集ができます。

また、選考の進め方や選考に対するアドバイスも受けられます。選考前に対策できれば有利に選考を進められます。

企業との交渉を代わりにお願いできるのも転職エージェントのメリットです。企業との選考では、面接日の調整や給与面の交渉、入社日の調整など候補者が企業とやりにくい交渉事がいくつも発生します。

交渉事が発生した際、転職エージェントに希望を伝えれば希望を配慮した上で企業と調整してもらえるので安心です。

こんなベンチャー企業はやめとけ!ベンチャー企業の見極め方

こんなベンチャー企業はやめとけ!ベンチャー企業の見極め方

ベンチャー企業への転職をする方々の多くは、一生そのベンチャー企業で過ごすとは考えていないかもしれません。

しかし、転職した企業が自分の志向や希望に合わず短期間で離職する、といった事態は絶対に避けたいものです。

入社後に後悔しないように、転職先としてのベンチャー企業の見極め方を解説します。

将来性があるビジネスか調べる

検討しているベンチャー企業が提供する製品やサービス、ビジネスモデルが一過性のものでないかどうかは必ず確認してください。

現在の売上や業績が好調でも流行りに乗ったものであれば数年後にそのビジネスが存在していない可能性があります。また、競争過多で淘汰されてしまうかもしれません。逆に、製品やサービスがニッチなものでも将来性さえあれば全く問題ないのです。

検討している企業の市場の状況、業界トレンド、参入している競合企業の状況、メディアの情報など、多角的に調べましょう。

経営者と相性が良いか確認する

ベンチャー企業では社員と経営者の距離が近いため、その企業にフィットできるかは経営者との相性が非常に重要になってきます。

一般的に優秀と言われる経営者やヒューマンスキルの高い経営者もいるでしょう。しかし、その経営者との相性が合わなければ意味がありません。逆に、世間の評判が悪い経営者と相性がよい可能性もあります。

ベンチャー企業の選考では必ずと言っていいほど経営者との面接があります。その機会があれば「本当にその経営者が自分に合うかどうか」をしっかり見極めてください。懸念点や疑問があれば納得できるまで直接確認しましょう。

給与は根拠のある内容か確認する

転職先にいくらやりがいを求めてもお金は大切です。多少年収が下がったものの入社したベンチャー企業が、実は想定以上に年収が下がっていたなどの話はない話ではありません。給与制度が整っていないベンチャー企業もあります。

そのため、給与の支給条件はしっかりと確認してください。

  • 残業代の支給はあるのか、みなし残業の場合何時間がみなし時間なのか
  • 賞与の対象期間と支給条件、前年度の実績
  • インセンティブがある企業はどのような条件を満たせばいくら支給されるのか
  • ストックオプションの支給条件
  • 各種手当の支給条件と金額

ただし、確認する際は「選考に合格してから」にしてください。面接時に給与や待遇に関する質問を細かくすると面接官に悪い印象を持たれ、選考にネガティブな影響を与えます。

業務内容や条件面は書面でしっかり確認する

選考に合格し、内定が出れば条件提示があります。その際、職務範囲や条件面に関しては書面で確認しましょう。くれぐれも口頭で聞いた内容で納得しないようにしてください。

口頭で聞いた内容で納得して入社を決めても、その内容が異なっていた場合「入社前の話と違う」と証明できません。「言った、言わない」の不毛な議論になってしまいます。

条件提示書に知りたい内容が詳細に説明されていないのであれば、せめてメールで質問しメールで回答してもらいましょう。正式な文書ではないメールでも文面に残っていればエビデンスとなります。

クチコミ情報を確認する

検討している企業があれば、転職サイトだけではなくクチコミサイトを確認しましょう。転職希望者向けのクチコミサイトはいくつもあり、各サイトともに膨大な数の企業の情報が掲載されています。検討中の企業の情報も見つかるはずです。

以下はおすすめのクチコミサイトです。

サイト名 公開求人数 特徴
転職会議 390,563件 20万社を超える企業のクチコミを閲覧できる
OpenWork
(オープンワーク)
64,573件 クチコミ総数は1,600万件以上とクチコミ数は最大規模
キャリコネ 486,546件 クチコミの内容が充実しており信憑性が高い
ベンチャー企業の転職に役立つクチコミサイト(公開求人数は2024年3月16日時点)

転職会議:20万社を超える企業のクチコミが掲載

転職会議
転職会議のおすすめポイント
  • 20万社を超える企業のクチコミ情報を掲載している
  • 登録者は890万人以上で情報発信を行っているので情報量が豊富
  • およそ40万件の求人案件が掲載されている

転職会議は株式会社リブセンスが運営する転職サイトです。国内最大級の転職クチコミサイトとして広く知られており、20万件以上の企業のクチコミが掲載されています。クチコミの数は実に375万件を超えます。検討しているベンチャー企業のクチコミが掲載されているかもしれません。

会員数はおよそ890万人で、月間390万人以上のユーザーが訪れています。常にクチコミ情報が増え続けている転職情報サイトです。

企業のクチコミ情報は細かい項目で記載されています。具体的には、「総合評価」「年収、評価制度」「仕事のやりがい面白み」「入社後に感じたギャップ」「退職理由」などです。

働き方や職場環境の情報がわかりにくいベンチャー企業でも、クチコミを見れば応募するかどうか大きな判断材料になります。

転職会議には求人情報も掲載されており、求人数はおよそ40万件(2024年3月18日時点で390,563件)です。しかも毎週数万件の新着の求人が掲載されます(2024年3月18日の新着求人は71,883件)。求人を検索し、関心のある案件があればクチコミを見て検討できます。

なお、転職会議への登録に条件はありませんが、クチコミを自由に閲覧するには自らが在籍している(もしくは在籍していた)企業の情報を投稿しなければいけません。

そのため、クチコミは当たり障りのない内容しかない場合もあります。掲載されている情報の真偽は自らが行ってください。

OpenWork(オープンワーク):およそ1,600万件ものクチコミが掲載されている

OpenWork(オープンワーク)
OpenWork(オープンワーク)のおすすめポイント
  • 約1,600万件のクチコミ情報が閲覧できる
  • 60,000件を超える求人案件が掲載されている
  • 企業からのスカウトサービスを受けられる

OpenWork(オープンワーク)はオープンワーク株式会社が運営するクチコミ・求人掲載転職サイトです。1,600万件以上の社員クチコミが掲載されている国内最大級の転職クチコミサイトです。

企業のクチコミ情報の内容は、9つの項目で構成されています。それは、「組織体制・企業文化」「働きがい」「年収」「ワークライフバランス」「企業分析」などです。ベンチャー企業へ応募する際に気になるポイントが網羅されています。

なお、クチコミ情報を制限なく閲覧するには、以下のような一定の条件をクリアしないとできません。

  • 会社評価の回答
  • 転職サービスへの登録
  • Web履歴書の入力
  • 有料プログラム(1,100円/月)

また、60,000件を超える求人案件の検索も可能です(64,573件、2024年3月18日時点)。あらゆる業界の求人が掲載されているので気になるベンチャー企業の案件があるかどうかをチェックしてもよいでしょう。

OpenWorkでは企業からのスカウトサービスも利用できます。これはWeb履歴書を登録すれば企業から直接オファーを受けられるサービスです。自らの転職市場価値を知る機会になるでしょう。

キャリコネ:社員や元社員の生の声を知ることができる

キャリコネ
キャリコネのおすすめポイント
  • 社員、元社員のクチコミで構成されている転職情報サイト
  • 掲載している記事の信憑性が高い
  • 求人データベースとしての利用ができる

キャリコネは株式会社グローバルウェイが運営する転職情報サイトです。企業に関する評判や状況、労働環境などのクチコミが多数掲載されています。登録されている企業数は60万社を超えます(620,956社 2024年3月18日時点)。ベンチャー企業のクチコミも数多く掲載しています。

キャリコネのクチコミ情報は信憑性が高いと評価されています。評価の理由はまず投稿者です。クチコミ情報は、在籍している社員、もしくは元社員が投稿するためコメントは「リアルな声」です。

さらに、投稿は「全体で480文字以上の入力」「コピー&ペースト禁止」などの条件をクリアしなければできません。掲載後もプログラム及びサイト担当者の目視によるチェックが行われます。

投稿にこのような条件があるといい加減な内容での投稿ができません。クチコミは全て本気度の高い方が行う投稿、とお考えください。

また、企業のクチコミではいくつかの項目に投稿者が点数をつけ評価しています。その項目とは、「仕事のやりがい」「ストレス度の高さ」「労働時間・休日数・給与額の満足度」「給与・ボーナス」などです。ベンチャー企業への転職希望者には特に気になる項目なので参考になるでしょう。

キャリコネでは求人案件も掲載されています。提携している求人案件は、人材サービス業の情報も含め、およそ48万件の求人案件(2024年3月18日時点で486,546件)が掲載されています。

気になるベンチャー企業の求人の有無を確認できるでしょう。

ベンチャー企業への転職でよくある質問

ベンチャー企業への転職でよくある質問

ベンチャー企業へ転職する上で必要な覚悟は?

「ワークライフバランスの維持ができない」「業務に対する責任感が重くなる」「入社後の待遇が下がる可能性がある」などです。

ベンチャー企業は成長中のため勤務する社員は就業時間関係なく業務に従事しなければなりません。また、少ない人数で運営しているため社員それぞれにかかる業務の重要度が増します。利益が十分に出るまでは社員への待遇を抑える企業もあります。

一見デメリットのように感じますが、あくまでも捉え方次第です。業務に邁進できれば短期間で成長が期待できますし、責任ある仕事ができればさらに成長速度が増します。

また、ベンチャー企業が上場に成功すればストックオプションなど大きなリターンが期待できます。

ベンチャー企業を楽しいと思える人の特徴は?

「変化を楽しめる方」「会社の看板に依存せず自分の力で勝負したい方」「将来起業を考えている方」などです。また、「走りながら考えられる方」もベンチャー企業を楽しいと思えるでしょう。

逆に安定志向の方、保守的な方はベンチャー企業を楽しむのは難しいかもしれません。

30代・40代でもベンチャー企業に転職できる?

できます。ベンチャー企業は設立年度が浅く平均年齢が低く社員はみんな若い、といったイメージがあります。

しかし豊富な実務経験をお持ちの方やマネジメント経験をお持ちの30代、40代を求めているベンチャー企業は数多くあります。30代、40代でも活躍できる可能性が十分にあります。

ただし、ベンチャー企業への転職は給与面や条件面で勤務中の企業より劣ってしまうかもしれません。家族がいらっしゃる方であれば家族の同意を得てから転職を決断してください。

大手企業からベンチャー企業に転職する際の注意点は?

「大企業に普通にあるものがベンチャー企業にはないかもしれない」と意識してください。住宅手当や家族手当などの手当が用意されているベンチャー企業はごくごくわずかです。人事制度も大企業ほど細かく定められているベンチャー企業は少ないでしょう。

また、備品の一部は自己負担、携帯電話も自前、といったベンチャー企業もあります。

まとめ:ベンチャー企業への転職を成功させるために

ベンチャー企業が持つ転職リスクの観点から、希望のベンチャー企業に転職するための方法を解説しました。

ベンチャー企業に転職して成功するかどうかはその方が持つヒューマンスキルに大きく左右されます。例えばモチベーションや仕事に対する考え方です。

一般的に優秀と言われている方でも考え方がベンチャー企業に合っていなければ活躍できません。逆に、経験が浅くても意欲と行動力があれば成功する可能性は大いにあります。

ベンチャー企業への転職に憧れている方、希望している方は、まずご自身がベンチャー企業に合っているかどうかを自己分析してください。

ベンチャー企業で活躍できる素養さえお持ちであれば業界経験や職務経験はあまり関係ありません。もし入社した会社が劇的に成長できれば大きな収入も期待できます。しかもその頃には企業の重要メンバーとしてのポジションを築いているでしょう。

現在日本は一向に景気が上向きになりません。多くの労働者は賃金があがらず将来の期待が持ちにくい状況です。

しかし、ベンチャー企業には転職のリスクは確かに存在するものの、夢や可能性があります。自分に自信があり、常に成長と成功のチャンスを窺っている方は検討しても良いかもしれません。